先進国株式は、G7と呼ばれる米国、日本、ドイツ、英国、フランス、イタリア、カナダが代表的でOECD(経済協力開発機構)の加盟国を先進国とみなすことが多いです。
先進国株式は、まだ米国市場が不安定だった2000〜2018年頃までの間は非常に人気が高く、リターンも相応に良い成績でした(なお、今も良い成績は継続しています)。
2022年2月時点ではオールカントリーやS&P500といった指数に注目が集まった事で昨今はあまり注目されていません。
とはいえ、いつまでも米国市場が優位とも限らず、新興国の不安定さも考慮すると手堅い成長をし続ける可能性が高い先進国株式は投資家にとって人気はないものの、チェック対象にはなっているという状況です。
本記事では、先進国株式のメリット/デメリットや投資信託の銘柄、過去の値動き、今後どうなるのかを含めて解説していきます。
先進国株式の基礎知識
GDPや人口は微増で堅調な成長を続けている
先進国株式は「MSCIコクサイ・インデックス」という株価指数を目安として捉えます。
MSCIコクサイ・インデックスは米国のモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出・公表している、先進国23ヵ国から日本を除いた22の先進国の上場企業で構成されております。
割と欧州が構成内訳としては多いね。なお、米国が入ってるので現時点では結果的に米国が指数を押し上げているような図式かな。
GDPの成長率を見ると新興国と比較すると低いですが毎年、2%程度の成長がされています。
引用元:三菱サラリーマンが株式投資でセミリタイア目指してみた
2008年のリーマンショックはやはりグラフを見ると打撃が凄い💔経済が大混乱になったサブプライムローン問題を思い出します。
ちなみに先進国の人口は1990年では11億人でしたが2020年で13億人ということでこちらも微増しています。
全世界における新興国・先進国の人口割合(国連World Population Prospects 2019のデータを参照)
新興国の人口の伸びは凄いけれど、先進国も人口は増えていますね。経済成長においては人口増は不可欠な要素なので今後も注目したい。
一般的にカントリーリスクと呼ばれる国のカルチャーや成熟度に依存した政治や法整備の面が着目されます。
先進国については国自体が成熟している事もあり割と上記に関して総合的に安定しているということが言えます。
但し、米国のテーパリングなどに代表される各種政府が打ち出す経済施策の影響は受けてしまうので政治判断の動向はチェックが必要。
政治判断や経済に関する規制法案とかが制定されると途端に調子の良かったセクターで影響が出るのでここは先進国・新興国関係なく、注意が必要だね。
過去の実績としては堅調な右肩上がり
先進国株式の指数についてはMSCIコクサイインデックスが一般的であり、以下の図の通りとなっています。
長期的に見ると堅調な右肩上がりになっています。
引用元:楽天証券(Bloombergのデータより楽天証券経済研究所作成(1989年初~2020年8月))
新興国株式とは全然違うグラフだね。多少のボラティリティはあるけれど成長はし続けている。
日本の株価指数であるTOPIXはずーっと横ばいでヤバヤバだね。グラフだけ見ると日本は本当に先進国とは言えないレベルにきてるように見えるね。。。
各国の構成比率はアメリカが70%以上
eMAXIS Slime先進国株式という投資信託を例に取ると対象インデックスの国・地域別構成比率は以下の通りとなります。
現時点では、アメリカが70%以上を占めていますが、今後の市場の動向によっては比率に変化が生じてきます。
オールカントリーでもアメリカの比率が高かかったが、それ以上に比率が高いね。
先進国株式にはどんな金融商品があるのか
以下に先進国株式の指数に連動した各種の金融銘柄を記載します。
eMAXIS slim先進国株式 | SBIインデックス先進国株式 | ニッセイ外国株式 | たわらノーロード 先進国株式 | |
委託会社 | 三菱UFJ国際投信 | SBIアセットマネジメント | ニッセイアセットマネジメント | アセットマネジメントOne |
信託報酬率 | 0.1023%以下 | 0.0682%程度 | 0.1023%程度 | 0.1099% |
純資産総額 | 2707億円 | 81.5億円 | 2866億円 | 1600億円 |
引用元 | 交付目論見書(2022/1/26) | 交付目論見書(2022/2/11) | 交付目論見書(2021/8/21) | 交付目論見書(2022/1/13) |
先進国インデックスだとニッセイ外国株式が歴史も古いこともあって純資産も大きくて信託報酬手数料も割とリーズナブル💖
NISAやiDecoでも取り扱いは割とある
NISA/iDecoでは、先進国株式に関する金融商品は選択出来るので興味があれば選択肢としてアリと思います。なお、先進国とは異なり、勢いのある新興国を取り込めるオールカントリーの方が最近は人気があるので好みや志向次第。
新興国をよくよく調べるとやはりボラティリティが気になるのでそれをそげ落としている先進国株式にはまだまだ魅力はあるように思うね。
先進国株式について思うこと
先進国株式は投資を長らくやっている方にとっては一番馴染みのある銘柄のように思います。
米国株がここ数年、調子が良いのでS&P500やオールカントリーへ流れている傾向があります。一方で先進国も株価指数を基に選別しているので安定した投資を行いたい場合は今でもありな選択肢と思います。
ぜひ、ご一考を。
以上
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