【VIX指数/ゴールドを徹底解説】不況のサインを君は知っているか?

投資信託&ETF

昨今、ウクライナ情勢や米国のテーパリング影響で市場の不安定感が出てきています。

そもそも2021年は市場全体がアゲアゲで特に気にする場面が少なかったですが、今の市場ってどうなの?と俯瞰的に見て投資に関する指針を整理することは重要です。

今回はそんな中で市場が不安定になると上昇してくる指数としてVIX指数、又、通貨の価値が不安定と判断した投資家がゴールドの買いを急ぎ、殺到するのでそれに伴い上昇するゴールド(金)をテーマにします。

VIX指数の動きとゴールド(金)の値動きの特長は何か、それを上手く利用し、投資信託などの最善の買い増しタイミングはいつなのか等の検討に役立てられればと思います

VIX指数はボラティリティの度合を示す恐怖指数

VIXは正式名称としてはCBOE Volatility Indexでシカゴのオプション取引所が算出する指数となります。 
S&P500を対象とするオプション取引のインプライドボラティリティをもとに算出している指数です。)

<インプライド・ボラティリティは投資家の生の心境がチャートに数字として現れる情報>

インプライドとは直訳すると「暗に示す」「予言する」といった意味でインプライド・ボラティリティ(IV)のことを「予想変動率」と言ったりします。

なお、あくまで投資家の購入しているオプションの価格から変動を逆算して算出していますので投資家が現時点で考えている心境といった意味のほうが近いと言えます。

オプショントレーダーの心理状態や思惑がオプション価格に反映され、そのオプション価格をもとにインプライド・ボラティリティが算出されているということになります。

yoshiharu
yoshiharu

VIX指数は、投資家の深層心理としての指数という事でそれを見ると数字として今の市場の険しさが判るというレーダーのような役割を担ってるのかも。

VIX指数は、別名『恐怖指数』と呼ばれており、株式市場の先行きに対する投資家の心理状態を示す指数として取扱われています。

VIX指数が高いと、値動きが激しく市場が不安定という事を指します。

VIX指数は、0~100の数字(パーセンテージ)で表され、以下のように捉えると判りやすいと思います。

VIX指数市場のコンディション/状況及びその意味合い(目安)
10〜20市場は安定している
20〜30市場が乱れ始めている。部分的な経済不況の予兆が現れてくる
30以上市場が読み難い状況に陥り、経済不況も如実に見えてくる
80以上市場が混乱をきたし、クリティカルな経済悪化を招いている

ちなみに実際にVIX指数が高まった事案が以下の通りありますがどれも記憶に残るような出来事かと思います。

過去にVIX指数が高かったときには以下の出来事が発生しています。

年代 出来事 詳細 VIX指数
2008年頃 金融危機 サブプライムローン問題やリーマンショック破綻 89.53
(市場最高値)
2011年頃 欧州危機 ギリシャ/アイルランド/ポルトガル等の財政危機 46.88
2015年頃 チャイナショック 中国の経済成長減速をきっかけとする世界同時株安 53.29
2020年 コロナショック COVID-19の感染拡大と行動規制による世界同時株安 85.47
kanae
kanae

リーマンショックのときはやはりVIX指数もかなりの上昇ですね〜。

又、コロナショックも相当なインパクト。危険信号はこのVIX指数の数字を見れば一目瞭然かも。

VIX指数を上手く使って投資信託の買い増し時を探る

VIX指数がグングン上昇している時は、市場が混乱している証拠である為、スポットで買い増しは非常に危険と言えると思います。(毎月決まった金額を積み立てる場合はリスク分散されるのでこの限りではありません)

スポットでの買い増しを判断するシンプルな方法は、「VIX指数が30を超えて急騰した後に急落し、他投資信託が上昇トレンドに変化し始めたタイミングで投資信託を買う」という方法だと思っています。

Googleファイナンス(VIX指数/S&P500)

VIX指数というのは、上記の通り、長い間30以上の位置を推移することはなく、ある程度時間が立てばすぐに下落してきます。

そして、VIX指数が下落するということは相場が落ち着きを取り戻し始めているということを意味し、投資信託も上昇トレンドに切り替わるターンが来ますのでそこの押し上がり時が買いのチャンスになります。

上記のグラフでいう赤字の点線部分がスポットで買い増しする絶好のタイミングといえます。

ただ、結果論を見ると簡単ですがその場では今後が見えないので腹決めしきれるかは投資する本人次第となります。

yoshiharu
yoshiharu

今グラフで見ると理解できるけれど、VIX指数が高かった時期で指数が低下傾向でもまた上昇してしまうのではないか?という恐怖心からなかなか買いに行けないパターンは普通にありますよね。。。

ゴールド(金)の値上がりはVIX指数の上昇に関連あり。

ここでもう1つの指標としてゴールド(金)について触れます。

まず、ここ20年余りゴールド(金)価格が上昇している要因は様々な経済打撃があった為であり、2020年のコロナショックの際もゴールド(金)の価格が急上昇しました
(逆に経済が安定しているとゴールド(金)の価格は下がります

コロナの影響で世界経済が悪い状況になった際、FRBをはじめ中央銀行が通貨を大量供給したため、通貨に対してゴールド(金)が相対的に価値を持ったためです。

ゴールド(金)は安全資産とも呼ばれており、世界経済の悪化などがあると買いが入りやすい性質を持ちます

ゴールド(金)の価格が上昇した近年の主なタイミング

  • 金融危機(2009年〜2013年)
  • 東日本大震災(2011年)

ちなみにここ1年のゴールド(金)のチャートは以下の通り、ウクライナ情勢の悪化に伴い、価値が急騰しています。

楽天証券(ゴールド/金)

kanae
kanae

ゴールド(金)は長期的には右肩上がり。経済悪化すると価値が上がるというのがまさに現実に。

VIX指数とゴールド(金)が下降トレンドに転じた時点で買い増しが最適

VIX指数もゴールド(金)もともに経済悪化の際に数字が上昇する事から、逆を言うと下降し始めたタイミングが経済安定と投資家が判断した証となり、落ち着いてくるものと予測できます

なので、スポット買いで買い増ししたい方はそれが確認出来た時点がベスト・買い増しタイミングと言えるかと思います。

yoshiharu
yoshiharu

VIX指数とゴールド(金)の値動きを観察する事で経済安定化のタイミングを読める可能性は十分ありますね。

一連のチェックが面倒臭い人は無思考で積み立て投資をしよう

VIX指数とゴールド(金)で経済の状況を数字で掴むことが出来るという事を理解できたと思います。

一方で解ったけど超面倒!と思った方、居ますよね。判りますよ

そういう方は、ぜひ、何も考える事なく少額でも良いので投資を辞める事なく「ずーっと月毎に積み立て」をしましょう

kanae
kanae

積み立て投資をずっと続けていけば、経済がいつか回復する前提に立つと必ず利益が膨らんでくるのでそれを信じて積み立て続けましょう!辞める事が一番ダメ。

VIX指数/ゴールド(金)について思うこと

不況にいつの間にかなっている、もしくはそれが肌感しか掴めず、持ってる資産に対して漠然と不安という方も多いと思います。

VIX指数/ゴールド(金)のチャートを長期で見て頂くと判るのですがいつの時も不況は来ます。又、不況の後に回復もし、更に成長を続けています

よって、どうしよー、売却すべきかー、と悩むよりも何も考えず、積み立てを続けましょう。

更に余剰資金があるなら不況というものをチャンスに捉えて必要に応じてスポット投資を行うと長い目で見ると利益をかなり押し上げるカンフル剤になり得ます

ぜひ、今後の投資における一助になれば幸いです。

以上

コメント